〜Final Answer〜
そう自分に言い聞かせ…

焦っている気持ちをどうにか落ち着かせようとした。



俺はとりあえず食べ物を口に運ぶ。



いつもは美味しく感じるのに…


今はただ胃袋の欲求を満たすためだけに口が動いているだけ…。



店内は、異様にざわついているのに…



俺の耳には食べ物を噛み砕いている音しか聞こえなかった…。







店を出ると、またすぐに俺の足は、理夜の家に向かっていた。



手には、理夜からいつかかってきてもすぐに出れるように、携帯を握りしめていた。



絶望の中の…小さな小さな希望の光である、もしかしたら連絡があるかもしれないという期待が、今の俺を奮い立たせている。




もう少しで、理夜の家だ…。




俺は癖で、ポケットに手を突っ込むと…


指先に触れる固い物体…。


理夜の指輪だ…。




俺は…足を止めた…。




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