〜Final Answer〜

違う…



俺は…会っちゃダメなんじゃないか…?



理夜は今、翼さんと仲良く会っているのかもしれない…。



そんな時、俺が現れたら…理夜の幸せを奪ってしまうかもしれないんだ…。



理夜は…翼さんとの幸せを選んだんだ…。


昨日の理夜の気持ちは嘘なんかじゃなく…


俺への想いを断ち切るために…昨日俺と一緒にいてくれたんだ…。



だから…



俺との連絡を絶ったんだ…。






俺はまた歩き出した…。



俺の意思とは関係なく…俺の顔は涙で濡れている…。



恋愛で…こんな風に泣いたのは…初めてだ…。




勝手に涙が出るなんて…。




かっこ悪いけど…止められなかった…。



俺は理夜の家のポストの前で立ち止まり…ポストを開けた…。



ポケットから指輪を取り出し…



傷つかないように…そっとポストの真ん中に置いた。



そっと置いたはずなのに…“カチャッ”と音がして…俺の未練が…音を立てたように悲しく響いた。
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