〜Final Answer〜
…会えた…
ずっと…会いたくて堪らなかった亮太が…
すぐ目の前にいる…。
そして…
私に…優しく微笑むと…
亮太は顔つきが変わる…。
役者・亮太になっていた。
私のドキドキは最高潮に達した…
だけど、次の瞬間…私はビクッとした…。
亮太がセリフを言った途端…黄色い声援が飛ぶ…。
びっくりして周りを見渡すと…
みんなが亮太に釘付けだった。
改めて亮太の人気を肌で感じ…
私はここにいてはいけないような…罪悪感にも似た感情が込み上げてくる…。
チクチク胸が痛む…。
あんなにも会いたかった亮太が目の前にいるのに…
見ることができない…。
全然内容が頭に入ってこない…。
ど真ん中の一番前の席だから立ち去ることさえできず…
私は俯いたまま、罪悪感に支配された。
…やっぱり…
来てはいけなかったんだ…。