〜Final Answer〜

亮太のセリフだけが耳に残る…。



私の隣に座っていた女の子は、確実に亮太ファン…。


亮太が何か言う度に歓喜し、目がウルウルしちゃっている…。


この一番前の席のチケットだって…この子は頑張って手に入れたんだろう…。



そんなことを思うと、ますます罪悪感が私を襲う…。

後ろから聞こえてくる、


『亮太くん、かっこいい…』

そんな言葉が…


ここに来てしまった私を責めているようで苦しくなる。



周りから見たら、私は変わった客だろう…。


一番前のど真ん中の席で、何も観ずに俯いてるんだから…。



きっと、亮太も……



こんな私を気にしてるかな…。





チラッと舞台に目をやると…


やっぱり…


亮太と目が合う…。



こんな私をやっぱり気にしてる…。



私は慌てて目を逸らし…また俯いてしまった。



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