〜Final Answer〜



舞台はまた、盛大の拍手と亮太に対する黄色い声援で幕を閉じた。




みんなは立ち上がって拍手を贈るなか…


私は立ち上がることができず…ただひたすら涙を止めようと必死になった。




カーテンコールで出てきた亮太と…


ずっと見つめ合った。



亮太は口パクで、


“待ってて…”


と言っていたけど…


私は首を横に振った。




その時の亮太の顔…


一生忘れられない…。



今にも泣きそうな…苦しい表情をしてたから…。



こんなに周りは、盛大の拍手で、『最高!』とか、『亮太く〜ん!』なんて声が飛び交っているのに…


亮太から…


笑顔が消えていた。




その原因は…




私だった…。




なのに私は、これ以上亮太の顔を見ていられなくて…



お客さんが立ち上がってごった返している中をすり抜け…



会場を出ていこうとすると…



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