〜Final Answer〜
愛しい人の…


必死の声が…



私の歩みを止めた。




振り返ると…


脇腹を押さえ、苦しそうな亮太がいた。




『…亮…太…。』



私は無意識に名前を呟いていた。



そんな私に亮太はホッとしたのか…一つ大きく息を吸うと、小走りに近づき…


『捕まえた…。』



そう言って…私の腕を掴み…



さっきまで苦しそうな顔をしていたのに…


ニヤッと笑った。




振りほどこうとすると、亮太は、


『無駄な抵抗はしないほうがいい。諦めな!』



さっきの探偵のような口ぶりで…



私を引き寄せ…



強く抱きしめた…。




『亮…太……なん…で…』



そんな私の言葉にゆっくり離れた亮太は、私の手を握りしめ、

『ここにいたら帰る客に見つかるな…こっち来て…』



そう言って私を引っ張りどこかへ走り出した。




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