〜Final Answer〜
『入って!』
亮太は私の背中を押す…。
『お…お邪魔します…。』
私が玄関に一歩入った途端…
私は一層亮太の香りに包まれた…。
…えっ…?
亮太は私を思いっきり抱き締め…
私の耳元で、
『夢じゃ…ないよな…?』
少し弱々しく…何度も呟いている…。
…亮太も…私と同じ気持ちなんだ…
もう、亮太を諦めなきゃ…
なんて気持ち、どこかに行ってしまって…
私の中にはもう…嬉しいっていう気持ちしかなくて…
夢じゃないってことを分かって欲しくて、私は亮太をきつく…抱き締め返した。
『俺…もう我慢しないから…』
そう言った亮太は私から一旦離れ…
『玄関で何やってんだろうな…』
少し照れたように顔を赤くしながら部屋の中へと入っていく…
…あっ…やだ……
急に現実に戻った気分になって…恥ずかしい……
繋がれた手を引っ張られ…あたふたしながら私も急いで靴を脱いだ…。