〜Final Answer〜
『もう…離れてやんないから…』
亮太をきつく抱き締めると、
『当たり前…!』
耳元で、笑いながら亮太は呟いた。
そして、
『ちょっと待ってて!』
亮太は私から離れ、クローゼットから何かを探しているようだ…。
亮太は、何がなんだかわからない私の前に、両手の拳を突き出す…。
『右と左…選んで…?』
亮太の顔は真剣だった。
『…えっ?』
いまだ理解できない私に、
『早く!どっち?』
更に亮太は急かす。
訳も分からぬまま…
『…えっ?じゃあ…左?』
そんな私に亮太はニッコリ笑って、左の拳を広げた。
広げた掌には…
光る指輪…。
そして…
少し咳払いをしたあと…
『理夜…結婚して…』
亮太は真剣な眼差しで…はっきりそう言った。
『…えっ?』
訳がわからない私の目は…
亮太の顔と指輪を行ったり来たり…