〜Final Answer〜
『だから…結婚して!』
『亮太…右手は?』
そう言うと、亮太は右手を広げた。
右手には何も握られていなかった。
『…もし…右を選んでたら…?どうしてたの?』
私の素朴な疑問に、
『…またいつか…挑戦してもらおうと思ってた。でも…理夜が俺から本当に離れたくないって思ってくれてたら…左を選ぶって思ってた!』
そう言うと笑った。
『…なにそれ…。』
私もつられて笑う…。
『理夜…?返事は?』
『…あっ…私で…よければ…。』
『じゃあ…その指輪…外してくれない?』
『えっ?』
亮太の指差す私の左手を見た。
亮太は少しふてくされているようで…
可笑しくて笑ってしまった。
『なんだよ…!』
『これ…私が買ったものだよ!』
クスクス笑いながら、私はこの指輪の経緯を話した。
すると亮太は、
『なんだ…翼さんからの…じゃないんだ…。』
ホッとしたのか…力が抜けたようにしゃがみこんでしまった。