〜Final Answer〜
…これ…翼、一人で買いに行ったんじゃなかったの…?
あの…女の人と買いに行ったってこと?
あの女の人が…私よりも先にこの指輪に指を通したってこと?
それに…
忙しいって言っていた翼が…なんでこの女の人と会っているの?
何でこんなにいちゃついてるの?
…落ち着け…私…落ち着いて……
私は呪文のように心の中で唱える…
震える手で…コーヒーカップを持ち…
コーヒーを一口含んだ…。
動揺を何とか抑えようとしているのに…更に私の耳に…聞きたくない会話が飛び込んでくる…。
『今日もアフターしてくれるんでしょ?』
『あぁ…いいよ!』
『あっ…でも…彼女、大丈夫なの?』
『大丈夫だよ!今は円満だ…。今日も仕事だと思ってる…。』
『そっ!じゃあ…またうちにくる?』
『いいのか?』
『もう…!顔がエロいよ!!』
『お前が誘ったんだろ?』
二人は繋いだ指を絡ませ…とんでもない会話をしている…。
私の震えは一層激しくなり…
コーヒーカップが…激しく音を立てた…。