〜Final Answer〜
あちこちから…亮太の話をしている声が聞こえる…。
“この主役の子…かっこいいんだよ!”とか…
“最近急上昇したらしいよ!”とか…
聞こえてくるのは亮太の役者としての高評価ばかり…。
熱狂的なファンまでいた…。
亮太の人気に…私は驚いていた。
そして…後ろめたさ…。
胸がズキンと痛む…。
その瞬間…開演を告げるブザーがけたたましく鳴り響いた…。
幕が開く…。
舞台の中心に…
亮太が立っていた…。
亮太を見た瞬間…
さっきまで感じていた胸の痛みが…
ドキドキに変わる…。
初めて会ったときの亮太とは…
全くの別人のようで…
でも…
間違いなく…
一度だけ会った亮太がそこにいた…。