GuiltCrown
暗い……またここに来たのか………
視界には黒い闇の世界しか写っていない。
俺は闇の中をただ、漂うだけ………
『レシル』
………何だ?
僅かに響いた声は、何故だかとても…
懐かしい………?
『起きないの?レシル』
「なんでそんな事言うんだ…」
『あの夢が、見たくないのでしょう?』
「!?」
その言葉が聞こえた途端、視界に1人の少女が写った。
異様なまでに重苦しい殺気と歪みを纏う、異形の少女。
その手にはきらびやかに輝くナイフが握られていた。
「……っ!?」
『やっと見つけたわ』
その姿を見るだけで心に爪をたてられ、体が凍るような恐怖をかりたてる。
「お前なんか…知らないっ……!」
『そう。でも私は覚えてるよ?』
少女の顔が大きく、笑う様に歪む。
体が、動かない……
僅かに死の感覚が体をよぎった。
「やめっ………!」
『さようなら。私の…………』
笑う少女の光るナイフが踊るように振り下ろされた。