GuiltCrown


今は真夜中。




光の無い町はしんっと静まり返っていた。


そんな中をレシルは歩いていく。



あれ以外のメールは届いていない。


一人の人間を探すゲーム。
知らされるのは名前だけ。
そこからその人間の情報を集めてその人物を特定する。



暇潰し程度のゲーム。



「5人も相手がいるとなると…面倒だな」



そんな事をぶつぶつと呟いた。




今までやってきたゲームだってそう。

攻略法が違うからこそ、ゲームは難しいもの……







まあ、俺にはあまり関係ない話か。




その時レシルの視界に、数人の人物が写った。


見ると、そこには男が1人と女が2人いた。みんな17・8ぐらいか。



「同年代か………あ?」
「……」


いつの間にか目の前にいた少年に、レシルはやっと気がつく。

オレンジ色のフードを被る、金糸の様な髪の少年の瞳はレシルをじっと見つめていた。



「お前d「にゅーぷれいやー!」



全て言い終える前に言葉を出されて、レシルは唖然とする。


「ちょっ…お前っ…!」
「オリハル!にゅーぷれいやー!!」


目の前の少年ははしゃぐように、背の高い男のもとに駆けていった。

オリハルと呼ばれた男はレシルを見た。


「君が5人目かい?僕は…」
「ちょっと待った。俺は1人でここに来る様に言われたんだぞ!?」

「それは僕らも同じだよ」
「……は?」


レシルは更に訳がわからなくなりオリハルを見る。


「オリハル。こいつが5人目?」

「うん。ここにいるのはみんなGuiltCrownの参加者。今日を共にする仲間だよ」


その言葉に、レシルは完全に石化した。
そして小さく言った。






「う…嘘だろ………」



まさか……団体戦!?


説明を読まなかったミスが
こんな形で来るなんて……







最悪だ…………



< 6 / 25 >

この作品をシェア

pagetop