禁恋~純潔の聖女と騎士団長の歪な愛~


相変わらずの歪な兄妹関係。

狂おしい想いを抑える為に俺は自分に言い聞かす。

自分は騎士だと。国で最高位を持つ誇り高き第一騎士団の団長だと。

そうなるために俺は父に拾われ育てられて来たのだ。

国に忠誠を誓う最高位の騎士としての誇り。それが自分の、リヲ=ガーディナーの存在証明だ。


妹を愛する禁忌にまみれたリヲを覆い隠すように、俺は誇り高き騎士で在った。



だが、あの戦いで俺はそんな事が無意味だと思い知る。

アンが黒龍団と対峙してると聞いて居てもたってもいられなくなった俺は忠誠を破った。

騎士として最大の禁忌を犯したのだ。

あの時、アンが無事だと知って俺は心から安堵し…騎士としての自分に失望した。


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