禁恋~純潔の聖女と騎士団長の歪な愛~
先の戦いから五日の後。
デュークワーズの北の森に火が架けられた。
王都の北部山幹部は森が繁り自然の防壁となって敵を防いでいたが、それはギルブルクの手に寄って紅蓮の炎に包まれた。
そうして街へ燃え広がらぬよう必死の消化活動が終わり森が見る影もなく黒く朽ちた頃、阻むものの無くなった北部からギルブルクの軍勢が現れた。
朽ちた森は幾百の馬も幾千の兵も止める事が出来ず、ただ運命の様にそれを受け入れた。
前回とは違う、“完全制圧”を目的としたギルブルクの一斉攻撃が始まった。