シンデレラの毒林檎。


下を向いたままの私の顔をのぞき込む星塚。


彼は私の顔を見るなり驚いた顔をした。



「…どうしたんだよ。その顔…」


真っ赤に腫れ上がった私の目。


同様に真っ赤な鼻と頬。


「……ないた…のか?」



そんなの見てわかるくせに…



私は、また俯いた。


不意に私の身体は星塚の温もりに包まれた。



< 58 / 60 >

この作品をシェア

pagetop