スイートペットライフ
「ご、ごめんなさい。私帰ります!」

そう叫んだ私は、一目散に自宅へと向かった。

別に彼がアニメ好きでもよかった。ちゃんと私のことを「美空」として見てくれているなら。

誰かの代わりじゃなくて、自分自身をみてほしかった。

かくして私の初恋は幕を閉じた。


その後も、「夢子ちゃん」と言う単語が出てくるたびにそれまでうまく行っていた恋愛ががぐらぐら揺れ始める。

私にとって、恋愛中に「夢子ちゃん」と言う単語がタブーになった。夢子ちゃんアレルギーだ。

最近下火になってきたからか以前ほど、メイド戦士きらきら夢子ちゃんという単語が聞かれなくなった。

私だって24歳だ。そろそろ夢子ちゃんアレルギーを克服して幸せになりたい。

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