スイートペットライフ
問題は解決していなけれど、サウナを出た私達はサンヒョンとママが住む部屋へと向かった。
部屋は3LDKで中古の物件だとママは言っていたけれど綺麗な部屋だった。
テレビの前に置いてあるローテーブルにケーキの箱が置いてあり、幼稚園児のかいたような文字で「みそらへ」と書いてあった。
「これ、サンヒョンさんが?」
「そうでしょうね。彼あなたに会うの楽しみにしてたから、きっと店を抜けてこれをここに置きに来たんでしょうね」
そういながら顎で私に箱を開けるように促した。
箱を開けるとそこには大きなホールケーキが。チョコのプレートには「ようこそ」と書いてあるつもりだろうが「う」の字がさかさまになっている。パティシエの彼らしい歓迎の仕方。
「ぷっ。ママ、ママがサンヒョンさんと結婚したくなった理由少しわかった気がする」
そう言う私に「あげないわよ」と目を細めて言い返してきた。
こういう日常のひとコマひとコマを大切にできるところ、そういうところがママがたまらなく惹かれたところなんだろうな。ママの気持ちが手に取るようにわかった。
――だって大倉さんもそういう人だから。
部屋は3LDKで中古の物件だとママは言っていたけれど綺麗な部屋だった。
テレビの前に置いてあるローテーブルにケーキの箱が置いてあり、幼稚園児のかいたような文字で「みそらへ」と書いてあった。
「これ、サンヒョンさんが?」
「そうでしょうね。彼あなたに会うの楽しみにしてたから、きっと店を抜けてこれをここに置きに来たんでしょうね」
そういながら顎で私に箱を開けるように促した。
箱を開けるとそこには大きなホールケーキが。チョコのプレートには「ようこそ」と書いてあるつもりだろうが「う」の字がさかさまになっている。パティシエの彼らしい歓迎の仕方。
「ぷっ。ママ、ママがサンヒョンさんと結婚したくなった理由少しわかった気がする」
そう言う私に「あげないわよ」と目を細めて言い返してきた。
こういう日常のひとコマひとコマを大切にできるところ、そういうところがママがたまらなく惹かれたところなんだろうな。ママの気持ちが手に取るようにわかった。
――だって大倉さんもそういう人だから。