スイートペットライフ
「あの資料いったいどういうこと?」

「はぁ?いきなり何なんですかぁ?こわぁい」

バカにしたような言い方にカチンとくる。照井マミの周りの女子社員も一緒にクスクス笑っていたがそんなことどうでもよかった。

「あなたの用意したこの資料でたらめじゃないの!」

控えとして持っていた資料をつきつける。

「資料?一体なんのことですかぁ?マミそんなの知りませぇん」

「何言ってるの?あなたがこの資料を持って行けって私に渡したんでしょう?」

冷静に話をしないといけないの分かっているのについつい声が大きくなってしまう。

周りの人たちが、いつもの私と違う様子に何事かと興味を含んだ視線を向けてくる。

照井マミも私の剣幕に驚いているのだろう。態度が変わってきた。

「何いってるんですか?私知りません。言いがかりはよして下さい」

「だって――」

「マミは知らないって言ってるんです!」

今まで席に座っていた照井マミが机をバーンと叩いて立ちあがった。

すると周りの照井マミと一緒にいる女子職員たちも騒ぎ始めた。

「青木さん、照井さん知らないって言ってるじゃない。何があったか知らないけど人に責任をなすりつけるなんてひどいわ」

いきなり敵が増えた。

「なすりつけただなんて!私は――」

「やめなさい美空」

先ほど廊下ですれ違った佐和子先輩が心配して来てくれていたみたいだ。

「だけど先輩――」

まだ納得できない私はさらに喰い下がろうとしていたとき――
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