スイートペットライフ
「ちなみに今キミが持っているボールペンもミィのだろう？使いこんでるのかとってもいい香りがする」

大倉さんが指しているのは佐和子先輩が持っているボールペンだ。消耗品としてどこの会社にでもあるようなもの。

「……当たりです」

佐和子先輩も驚きを隠せない様子で目を見開いていた。

そんな大倉さんに「わかりました」と所長が答えた。

「これだけではもちろん不十分だから、問題になった資料へのアクセス解析をする。そうなれば真犯人が分かる」

そう言って、ちらりと照井マミを見ると顔面が蒼白になっていた。

「今きちんと真実を話すなら、考慮してあげるけど？」

所長が照井マミを見ながら言う。

「わ、私こんなに大変なことになるなんて思ってなかったんです……」

そう言いながらその場にペタリと座りこんで泣き始めた。

「大倉さんこの度は大変ご迷惑をおかけしました。この度の事を肝に銘じて二度とこのようなことがないように努めます。お忙しいでしょうからこのお詫びは後日改めてします」

そう言って所長が深々と頭を下げた。それにならい諏訪君と佐和子先輩も頭をさげた。

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