スイートペットライフ
おまけ
エプロンの正しい使い方
「ミィ!ミィったら!早く来て」
大倉さんがリビングから大声で私を呼んでいる。
ベッドに入る前に私は歯磨きをしてからキッチンでミネラルウォーターを飲んでいた。
「一体どうしたんですか?」
急いでリビングへ向かうとソファで雑誌を指差して「これ見て」差し出してくる。
近付いてその指差している記事をみてみると佐和子先輩がもう読まないからと事務所で私にくれた雑誌だった。
「これって……」
もらってから一度も中身を確認していなかっのだが、そこにはいわゆる男女のニャンニャンについての特集が組まれていた。
この雑誌は普段は女性のライフスタイルやマネー情報などが掲載されているんだけど、ときどきこう言った特集も組まれる。
開かれているページには某アイドル事務所の男性トップアイドルがシーツの上に裸で横たわりけだるげな表情でこちらを見ていた。
「この男より絶対僕のほうが色気があるよね?」
いくら大倉さんがカッコイイとはいえ、いくらなんでも二十歳前半のアイドルと三十八歳の(そうは見えないけど)おっさんと比べるには無理があるような……。
どう答えたらいいのか逡巡しているうちに、大倉さんに顔をぐっと持っていかれ見つめあう形になった。
「ね、ミィも僕のほうがいいと思うよね?」
「あ~の、人には趣味とか趣向とかっていうものがあるので一概には……」
「じゃあミィもこの若造がいいっていうの?」
雑誌に載っている相手と真剣に張り合おうとする三十八歳に思わず噴き出す。
「ぷっ……もうやめてください。オミ君のほうが素敵ですよ。彼はみんなのアイドルですけど、オミ君は私だけのアイドルですから」
そう言うと納得したように私の頭をギューっと胸に抱き寄せて“いいこ いいこ”をする。
最近やっと大倉さんの扱いになれてきて、こういうときは恥ずかしいセリフを目を見て言うとたいてい納得してくれる。
拗ねられると後の要求が激しくなるので、ここは羞恥心を捨てるに限る。
大倉さんがリビングから大声で私を呼んでいる。
ベッドに入る前に私は歯磨きをしてからキッチンでミネラルウォーターを飲んでいた。
「一体どうしたんですか?」
急いでリビングへ向かうとソファで雑誌を指差して「これ見て」差し出してくる。
近付いてその指差している記事をみてみると佐和子先輩がもう読まないからと事務所で私にくれた雑誌だった。
「これって……」
もらってから一度も中身を確認していなかっのだが、そこにはいわゆる男女のニャンニャンについての特集が組まれていた。
この雑誌は普段は女性のライフスタイルやマネー情報などが掲載されているんだけど、ときどきこう言った特集も組まれる。
開かれているページには某アイドル事務所の男性トップアイドルがシーツの上に裸で横たわりけだるげな表情でこちらを見ていた。
「この男より絶対僕のほうが色気があるよね?」
いくら大倉さんがカッコイイとはいえ、いくらなんでも二十歳前半のアイドルと三十八歳の(そうは見えないけど)おっさんと比べるには無理があるような……。
どう答えたらいいのか逡巡しているうちに、大倉さんに顔をぐっと持っていかれ見つめあう形になった。
「ね、ミィも僕のほうがいいと思うよね?」
「あ~の、人には趣味とか趣向とかっていうものがあるので一概には……」
「じゃあミィもこの若造がいいっていうの?」
雑誌に載っている相手と真剣に張り合おうとする三十八歳に思わず噴き出す。
「ぷっ……もうやめてください。オミ君のほうが素敵ですよ。彼はみんなのアイドルですけど、オミ君は私だけのアイドルですから」
そう言うと納得したように私の頭をギューっと胸に抱き寄せて“いいこ いいこ”をする。
最近やっと大倉さんの扱いになれてきて、こういうときは恥ずかしいセリフを目を見て言うとたいてい納得してくれる。
拗ねられると後の要求が激しくなるので、ここは羞恥心を捨てるに限る。