スイートペットライフ
***

キッチンから小気味よい音といい香りが漂ってくる。ついでに鼻歌まで流れて来た。

今日は出汁の匂いがするから和食だ……。そんな風に考えながら重い体を手でささえて起き上がる。

私が最後に時計を確認したのが深夜の三時半。

それからもゴニョゴニョしていたので正直あまり眠れていない。―――なのに彼は何故あんなに元気そうなの……。

最近私の生気が全部吸い取られていっている気がするんだけど気のせいかな……。

そんな風に思いながら、ベッドボードに置かれていたパジャマを身につけキッチンへと向かう。

ん?裸?いつもならシャツなり、スエットなりを身につけているのにどうしたんだろう?

「あの、オミ君何か身につけてください。裸で調理しないでください」

非難する私に彼は不服そうな顔をむけた。

「心外だな。裸だなんて。ちゃんと着てるよ。ほらっ!」

そう言いながらカウンターキッチンから出て来た彼を見て私は言葉を失った。
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