スイートペットライフ
「ミィ、もう僕の話しはいいから、ちゃんとご飯食べなさい。あーんしようか?」

そういって、私のほうにパスタを巻き付けたフォークを差し出してくる。

「あの、自分で食べられますから」

そういって、目の前に差し出されたフォークを手で押し返した。

「ちぇ。餌付したかったのに」

そういって、押し返したフォークを自分の口に運んだ。

私は目の前にあるトマトクリームのパスタをほおばる。腹が減っては戦はできぬ。昔の人は良く言ったものだ。

「わぁ!おいしい」

一口くちにして思わず感想をのべてしまう。

「よかった。だから特技は料理なの。ミィは何が好き?和食?中華?イタリアン?タイ料理?それともスペイン?あー韓国料理かやっぱり」

はしゃぐ大倉さんを制する。

「あの、それよりも」

「それよりも?」

「どうして私なんですか、ペット…」

これだけは聞かないと納得できない。というか聞いても納得できないけど。
< 54 / 249 >

この作品をシェア

pagetop