スイートペットライフ
8. ペットの受難はまだまだ続く
寝不足のまま朝を迎えた日曜日。

目の前の男は目覚めると私をギューっと抱きしめて満足そうに笑った。

人の気も知らないで…。

完全に寝不足の私は鏡を見ると悲壮感さえ漂っているのに対して、大倉さんはもうすがすがしいという表現以外当てはまらないような顔で、朝ごはんを作ってくれた。


今日は一体どうなるのだろうか?

私本当に擦り減って明日までには目視できないくらいになってないだろうか?

キッチンからは鼻歌と一緒に甘いにおいが漂ってきた。

朝まで起きていた私のおなかはグーグーなっていてその匂いに頬がゆるんだ。

自分でも現金だと思う。

「ミィ、紅茶とコーヒーどっちがいい?あっ?やっぱりミルク?」

やっぱりって何?やっぱりって。

ここはもう思いっきり甘えてやろう。それぐらい許されるはずだ。私は夜中の間苦行に耐えたのだから。

「ミルクたっぷりのカフェオレ」

「りょーかい」

そう答えた大倉さんの鼻歌が少し大きくなったのは気のせいだろうか?
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