スイートペットライフ
「ありがとうございます」

一言そう告げると、私の素直な反応に驚いたのか目を少しだけ見開いてそれから笑顔で

「気にいってくれるといいけど」

そう言いながら、朝食の片付けをしてくれていた。

私は自分の部屋に戻ると、土曜日にゴリラに渡された紙袋から化粧品を取り出した。

「せっかく綺麗にしたんだから、これを継続させなさい」

そう言って、様々なおすすめメイク道具をプレゼントしてくれた。

私だって女子だ。コスメを見るとウキウキする気持ちになる。

下手なりにも、新しいコスメを使って化粧をした。

なかなかいいかも。

出勤用のバッグにスマホと財布を確認して部屋からでた。

「大倉さん、私そろそろ会社行きますね～」

そうキッチンにいる大倉さんに声をかける。

「ちょっと待って、ここに座りなさい」

そう言われてダイニングの椅子にこしかけさせられる。

「ダメじゃないか、髪もちゃんとしないと」

「どこか変ですか？」

むしろいつもよりも丁寧にブローした。なのになぜ？

答えは返ってこなかったが、大倉さんは徐に櫛とヘアゴムを持ち出して、私の髪をいじり始めた。
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