最愛~あなただけが~
「あ、それは全然構わないから。
 オレが奢りたくて奢ってるわけだし。
 都築さん、なんでも美味しそうに食べるから、見てて気分がいいよ。」

 
 そう言って鷹野さんは、また私に反則な笑顔を向けた。


「・・・・・・」

「・・・・・・」


 それから、私も鷹野さんも何も話さずに黙っていた。



 静かに、時間が流れる。
 何故か心地よい沈黙の時間。



「・・・明日は、彼氏とどこかで食事?」

 鷹野さんの質問に、私は外に視線を逸らしたまま小さな声で、はい。と、答えた。

「いいね。
 うまくいってるんだ?」

「・・・たぶん。」

「ははっ。
“たぶん”って何だよ。」

「何でしょう・・・・・」


 何が“何でしょう”よ。
 自分でもワケわかんない。
 
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