最愛~あなただけが~
「鷹野さん・・・は?」

 質問には答えずに、私は鷹野さんに聞いてみた。


「どうかな?」

 鷹野さんは、ちょっとだけふざけたように言って、
 ふ。と、笑うと、窓の外へと視線を泳がせる。



「・・・すみません。
 私、そろそろ失礼します。ご馳走さまでした。」


 私は、鷹野さんに頭を下げると、佳に買った電気ケトルの入った紙袋を抱えて、逃げるようにスタバを後にした。





『・・・幸せ?』



 鷹野さんは、どうして私にそんなことを聞いたんだろう・・・?
 あんな、切なげな顔で。

 鷹野さんは幸せじゃないの・・・?

 どうして『幸せ?』なんて、私に?
 私は、幸せそうな顔をしていたんだろうか?
 それとも、幸せそうじゃなかったから?



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