最愛~あなただけが~
 事務所で自分が任された掃除を終えて階段に戻ると、鷹野さんはもう半分近く拭き上げていた。

 このひと、仕事だけじゃなくて色々とさばけちゃうひとなんだなぁ。

「鷹野さん、私、1階から拭いてきますね。」

「うん。
 早く済ませよう。もう腹へったよ。」

 階段を拭き上げ終わったら、ちょうどお昼に入るくらいかな。
 ホント、体動かすとお腹空くわ。


「都築さん、自分チの大掃除は終わった?」

「いえ。まだです。
 明日しようかなーと思ってますけど。」

「明日は筋肉痛で身体が動かなかったりしてなー。
 あ、筋肉痛がくるのは明日じゃなくて明後日か?」

 鷹野さんは、そう言って笑う。

「ひどっ!!
 まだ若いんだから、翌日にきますよーだっ!」

< 126 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop