最愛~あなただけが~
「都築さん・・・・・なんで?」

 鷹野さんは慌てて手を引っ込めて、驚いた目をして私に聞く。


 聞かれたって、私にもわからない・・・
 勝手に涙が出てきたんだもん。


「なんでもないですっ。」


 短く答えて、 私は自分のロッカーから携帯電話を取ると、逃げるように扉を閉めて階段を駆け下りた。



 鷹野さん、変に思ったかな・・・
 まさか私の気持ち、気付かれてないよね?
 涙を見せるだなんて、迂闊!!不覚!!
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