最愛~あなただけが~
 翌日は、新年会当日。
 場所は、会社のすぐ近くにある『夜風』という居酒屋だ。

 ここは私もお気に入りで、よく佳や女友達とも飲みに来る。


 今日は鷹野さんも一緒の初めての飲み会。
 昨日の夜、佳達との飲み会から帰宅してから、洋服を選ぶのに遅くまでかかった。


 普段よりちょっとだけ気合いを入れて、オフモードのお出かけメイク。

 きっと鷹野さんは私なんか見てないだろうけど、ちょっとでもキレイに見せたい女心ってヤツだ。



「座席はくじ引きだからな。
 恨みっこなしだぞ!」

 店に入るなりそう言った井戸越課長に、木根さんは、ケッ!と、なんの躊躇いもなく悪態をつく。


「課長の隣か向かいなんかになったら、私、30分で帰りますから。」


 ・・・うわ。木根さん、きっつぅー。

 
 
< 163 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop