最愛~あなただけが~
「・・・都築さん、もしかしてメチャメチャ酒強い?」

 井戸越課長がひきつる。
 私は、ニッコリ笑った。

「私、ザルなんです♪」

 おぉぉ~!と、みんながどよめく。

 おっと。
 ジョッキ一杯一気飲みくらいで驚かれちゃ困るわ。
 まだまだこれからよ!


「鷹野さん、次、何飲まれます?」

 私はメニュー表を見ながら、グラスがカラになっている鷹野さんに聞く。

「んー。梅酒のお湯割り。
 梅酒が3で、お湯が7。」

「え?逆じゃなくて?」

 聞き返す私。

「都築くん。鷹野くんね、あんまり強くないから。
 むしろ、弱い。」

 鷹野さんが答えるより早く、斜め向かいの大内部長がキシシと笑いながら言った。

 あ。そっか。
 そういえば鷹野さん、全然飲めないって前に言ってたっけ。
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