最愛~あなただけが~
 RRRRR RRRRR



 10時5分前に、1階のドラッグストアから内線電話が鳴った。

「はい。経理、都築です。」

『面接の方、来られましたよ~。
 ミーティングルームにお通ししますね。』

 受話器から、店長の声が聞こえる。
 

「鷹野さん。面接の方、来られたそうです」

 内線を切って私が言うと、わかった。と、鷹野さんは席を立った。
 私は、お茶を淹れに休憩室へ入る。

 そこに、鷹野さんが来た。


「ごめん。都築さん。
 俺はコーヒーで頼む。」


「わかりました。
 ・・・あ。お弁当、作ってきたので冷蔵庫に入れてます。
 水色の包みです。」

 私が小さな声で告げると、さんきゅ!と、鷹野さんは笑って休憩室を出て行く。
 

 お茶を淹れてミーティングルームに向かうと、中から笑い声が聞こえてきた。
 なんか、私が面接してもらったときより楽しそうなんですけど?
 


 そう思いながら、ドアをノック。
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