最愛~あなただけが~
「・・・・・」

 話に夢中なのか、返事がないので私はミーティングルームのドアを開けた。

「失礼します。」

 私の声で振り返ったそのひとは、小柄な女性だった。

「あ、美和ちゃん。経理の都築さん。
 彼女から仕事引き継ぐことになるから。」


(美和ちゃん・・・って、知り合い?)


「都築さん。こちら、金本美和さん。
 もう決まりだから、宜しくね。先輩。」

 鷹野さんから紹介された女性が、宜しくお願いします。と、頭を下げる。
 面接開始から、まだ5分くらいしか経ってないというのに、何?その即決ぶり。


「都築です。どうぞ宜しく。」


 私は内心穏やかじゃないものの、ニッコリと営業スマイル。
 ミーティングルームを出てから、私は鷹野さんと金本さんがどういう知り合いで、何を話しているのか気になって仕方なかった。
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