最愛~あなただけが~
『帰り、ちょっと話したい。
 駐車場で待っててくれる?』


 休憩室にいる鷹野さんから、メールが入った。


 なんだか、とってもくすぐったい気持ち。



『はい。』


 それだけ入力して、返信した。





「全部旨かったよ。
 特に椎茸の海老詰め!あれ、好きだな。」

 仕事帰りの駐車場で、鷹野さんは車の中でお弁当の感想を聞かせてくれた。

「はい、これ。」

 鷹野さんが、私に五百円玉を差し出す。



「ちゃんと、お金払うって言ったろ?」

「こんなにいただけません!」

 お金を受け取らない私に、鷹野さんは五百円玉を無理やり握らせようとする。

「受け取ってもらわなきゃ、また頼めないだろ!」

「これは、看病のお礼ですからっ。」

「いいから受け取れって!」

 鷹野さんは、私の制服の胸ポケットに硬貨を滑らせた。
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