最愛~あなただけが~
「森さんと市来さんが退職したら、忙しくてこんなふうに外出するわけにはいかなくなるからさ。
 2人から引き継ぎもあっただろうけど、連れ出したりして、ごめん。」

 運転席で、前を見たまま鷹野さんは私にそう言った。

「いえ。
 早速気分転換が出来て楽しいです。」

「ん?それは、イコール気分転換が必要なくらい会社で疲れてるってこと?」


 ・・・あ。しまった。
 しっかりバレちゃってる。


「・・・あはは。」

 私は、笑って誤魔化した。



「都築さん、今までの会社はどうして辞めたの?」


「・・・え゛っ!?」

 突然の質問に、思わず変な声が出る。

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