最愛~あなただけが~
「履歴書にも職務経歴書にも“一身上の都合”ってしか書かれてないから、どんな理由だったのかなーと思って。」
退職の理由・・・
仕事中、一言も喋れない重い空気に耐えられなかった。とか。
お局様と合わなかった。とか。
不潔な上司が生理的に受け付けなかった。とか・・・
あまりにもくだらなさ過ぎて言えない。
「・・・それは、今後の人事に影響しますか?
例えば、異動とかリストラの対象になる。とか。」
恐る恐る聞いてみる。
「そんなこと聞いてくるってことは・・・
まさか、不倫?」
赤信号で車が止まり、鷹野さんは神妙な顔で私を見た。
「ちっ、違いますよっ!!
私、人様のものを盗ったりするような女じゃないですっ。」
つい、ムキになって答える。
「今まで、彼女がいる男性も、妻子持ちの男性も好きになったことなんてありませんっ。」
“少なくとも、今までは。”
心の中で、こっそり付け加えた。
退職の理由・・・
仕事中、一言も喋れない重い空気に耐えられなかった。とか。
お局様と合わなかった。とか。
不潔な上司が生理的に受け付けなかった。とか・・・
あまりにもくだらなさ過ぎて言えない。
「・・・それは、今後の人事に影響しますか?
例えば、異動とかリストラの対象になる。とか。」
恐る恐る聞いてみる。
「そんなこと聞いてくるってことは・・・
まさか、不倫?」
赤信号で車が止まり、鷹野さんは神妙な顔で私を見た。
「ちっ、違いますよっ!!
私、人様のものを盗ったりするような女じゃないですっ。」
つい、ムキになって答える。
「今まで、彼女がいる男性も、妻子持ちの男性も好きになったことなんてありませんっ。」
“少なくとも、今までは。”
心の中で、こっそり付け加えた。