最愛~あなただけが~
 家でも、奥さんがコーヒーを淹れてくれたらこんなふうに微笑うのかな。
 奥さんの淹れたコーヒーの方がおいしいとか思われてないよね?



 奥さん、どんなひとなんだろう。
 きっとキレイなひとなんだろうな。
 もしかしたら、可愛い系?



 鷹野さんと、どんな恋愛したんだろう。



 胸の奥が、モヤモヤする。



 勝手な想像で、見たこともない鷹野さんの奥さんにこんなふうにヤキモチ妬くなんて。


 私がそんなこと考えながら仕事をしているなんて、鷹野さんは知る由もない。
 知られても、鷹野さんを困らせるだけだ。


 勝手にどんどん育っていく想いは、決して口には出せない。
 実ることもない。

 なのに、鷹野さんはいつもこの距離にいる。
 近いけど、辿り着けないほどに遠い・・・

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