Already too late

隣の席

それから、何日か経った後に班が決まった。

『偶然』君と同じ班だったよね?

そして『偶然』隣の席だったんだ

君は覚えてないかな?




「あっ!君・・・前自転車置き場で・・・」

君は覚えていてくれた。

そんなちっぽけなことで凄く嬉しかった。

「あ・・・うん。見てたんだ」

思い出すだけで、顔から火が出そう・・・

「そういえば、名前知らないなぁ~」

この一言で、話すきっかけができたんだ。

「私は、麻未っていうんだ。君は?」

君は「マミって読むんだ、アサミだと思ったって!!」

って言ったんだよ。

「俺はね、貴弘(タカヒロ)って言うんだ」

よろしくってまた君は笑ったんだ。

私はまた恥ずかしくなって、顔が赤くなった。

誰にもばれなかったけど、やっぱり恥ずかしい。



君の隣にいると、心臓がドクドクいって

体温が一気に上がって、いつも熱があるみたい

これが、『恋』ってものなんだ・・・。


「よろしく・・・」

この言葉が、そして笑顔がいまでも忘れられない。

思い出すだけで、胸がギュってなるんだ。


今でも、多分これからもずっと・・・


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