キミだけ。
なんか始めのとこがうまく聞こえなかった。

だから、何て言ったんだろう?とか、

ふわふわと笑う二人を見て、やっぱり二人は仲いいなーとか

そんなことが頭に浮かんでいた。

 …それから10秒後。

 ……って、
   はぁぁぁあぁぁ―――――――!?

なんでその会話で私の名前が出てくるの?

会社の事じゃないの?

いきなり自分の名前が出てきてびっくり。

今日一番のびっくりだと思う。

つい、始めのところが聞こえなかったことなんてつい忘れていた。 

そんなとき…

ぐわんっ

私の頭が円を描いた。

目がウトウトする。

眠さの限界を越したらしい。

いくら驚いても、私は睡眠には勝てなかった。

 眠い…眠すぎる…



  『もう一度寝よう…』




 睡魔に負けた私はこのときすぐ寝てしまった。


  そのとき―――夢を見た。 
 
  そこにいる私は、胸は締め付けられそうなほど苦しそうで、
   
 それと同じくらい幸せそうで、よく泣いてたり、笑ったり。
  
   自分はある人の前でコロコロ表情を変えている。


        その人の顔は――わからなかった。




< 5 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop