片想連鎖 ~伝えたい心~
――― パシッ!
俺は、柴田の腕を強く掴んでそれを阻止した。
それは、もう、条件反射だったんだ。
頭では何も考えちゃいなかったから。
だけど…もしかしたら、
『俺の女に触んじゃねぇ!!』位に思ったのかもしれない…
でも、俺は柴田がムラムラを好きな事を知っていたから、空気を壊さない様に直ぐさま、
『柴ちゃんセクハラぁー!ダメじゃない。…何ならあたしの見せてあ . げ . る。』
と言って、誤魔化したんだ。
柴田は俺の形相にビビったらしく…
『おっ、…おお。じゃあ、見せろや。』
とか言って、本当に俺のシャツの下のタンクトップを見やがった…。
明奈は俺をチラチラと見ていたが、俺が首を傾げれば”何でもない”と言わんばかりに首を横に振った。
その時、明奈が顔を赤らめていたから、俺は、可愛いなコイツ…と思っていたんだ。
そのカラオケからの帰り、想定外の最悪な状況で明奈にバレた…
俺の気持ちが…