片想連鎖 ~伝えたい心~



「昨日、佐々木にちゃんと送ってもらった?」


「----っっ?!」


まさかこのタイミングで聞かれるとは思わなくて、驚いた私は息を飲んでしまった…。


黙ってちゃダメじゃん!!
何か言わなきゃっっ!!


そんな風に慌てながらも口を開こうとしたら、絵里が目を細めながらそれを遮った。


「はぁーん…?佐々木に何か言われたな?」


「えっっ?!何で?!」


『何か知ってるの?!』
と、驚きながら付け足して言う私に、
『あー。でも、さっきの話を聞いた後じゃあ…ねー。佐々木、御愁傷様。』
と、絵里は言ったんだ。


何故か両手まで合わせて…。


「絵里は知ってたの?!」


「知ってはいたけど、本人に言われる前に気付いたからさ。」


「え?!いつから?!」


「は?それ、佐々木にコクられた時に聞かなかったん?」


「………。」


絵里の問いに返す言葉が出てこなかった。

だって、私は告白されてない。

される前に、逃げ出したんだから…





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