片想連鎖 ~伝えたい心~


「明奈?どうしたの?誰か知ってる人…」


と美樹は言いながら、私の見つめる方向に目を向けて、同じ様に動きを止めた。

私達二人が止まっているのを気付いた他の3人は、私達の方まで戻って来たんだ。


「ナオ…。」


私が視線をナオの方に向けながら呟いたら、絵里も慌ててそっちを向いた。


「ナオ?!どれ?!って、え?!佐々木?!」


「違うよ絵里!似てるけどあれは海斗じゃないって!!」


その二人の会話は私の耳には届かなかった…。

だって、ナオは一人じゃなかったから…。

隣には見知った女の子…。


「平山さん……。」


そう、私は呟いた…


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