片想連鎖 ~伝えたい心~
時間が止まったかの様に感じた。
その時、見続けていた私の視線に平山さんが気付いて、誇らしげにニヤリと笑ったのが分かった…
その後、平山さんは当たり前の様に、ナオの腕に自分の腕を絡み付けた。
私はどうすることも出来ず、俯きながら、
『ご、ごめんね?私、やっぱり今日は帰る。』
と言って、皆に踵を返して走り出した…。
その時絵里が…
『こっちも三角かよ…。』
と言っていた事は、気の動転していた私には気付けるはずもなかったんだ。
私が走り出して直ぐに、上杉君が、
『明奈ちゃん!待って!』
と言って付いて来たけれど、私は、
『付いて来ないでって言ってる!!』
と言って、そのまま走り続けた…。
その場から、逃げ出すように…