片想連鎖 ~伝えたい心~
----- 8月上旬〈夏休み〉
3人の部活休みの被った日、約束通りにプールに行くことになった。
プールに着いてからは、結衣ちゃんは本当に私に付きっきりで、上杉君とは少し会話を交わしただけだった。
「明奈ちゃんはビキニにしなかったんだー?残念だなぁー。」
「私は…見せられる体じゃないし…。」
「程よい色気が明奈ちゃんの売りだよ!結衣ちゃんはナイスバディだよねー?すっげーモテそう。」
「一人に好かれればいいんで。私は。」
そんな他愛のない会話だけをした程度だった。
結衣ちゃんとプールで戯れる傍ら、上杉君を盗み見てみれば、逆ナンの女の子相手に楽しそうに話をしている始末。
わざわざ私を誘う必要があったの?
何考えてるんだろう?
と思ってはみたけれど、今は結衣ちゃんと楽しもう!と気持ちを切り替えて、結衣ちゃんとスライダーに乗ったりしながら一日を終えた。