片想連鎖 ~伝えたい心~
---- 翌日の部活帰り。
私と美樹、絵里の3人で帰りのバス待ちをしていた。
その時に、昨日の話を二人にしたんだ。
そしたら絵里は予想以上に怒りながら、
『あのやろぉ!何が”とって食ったりしないから安心して”だよ!次会ったらあたしが半殺しにしてやる!!』
と叫んだ。
美樹はその隣で、
『何もなくて良かったよ…。』
とホッとしたのか、胸を撫で下ろしていた。
項垂れたくなる暑さの中、しばらくの沈黙の後に絵里が突然話し出した。
「話、変わんだけどさー?」
「ん?」
「彼氏とかとの気持ちの比率って、どんなんがいいと思う?」
「え?比率って、ふたりの気持ちを”10”に例えるとか?」
美樹と絵里がそんな話をしているのを聞いて、暑さで項垂れていた私が最初に答えた。
「私は”9”想って、”1”想われればいいな…。」