片想連鎖 ~伝えたい心~

俺は結局、卒業するまで明奈と話をする事すら出来なかったんだ。


もう、諦めなければならないのか…?
忘れられるのか?俺…


そう繰り返し思いながら、俺は高校生になった。
平山も同じ高校で、俺がバスケ部に入るとマネージャーとして入部してきたんだ。

夏になっても俺の心の中には明奈がいて、女の子達からの告白を全て断っていた。

それが頻繁になってきて疲れてきた秋頃に、平山が、
『私と偽物のカレカノにならない?その方が、岩倉君にも楽でしょ?』
と言ってきたんだ。

俺は、
『それだと、平山が彼氏出来ないじゃないか。俺を気にかけてくれるのは嬉しいけど、それはやめよう。』
と返した。


そしたら平山は…


「もし、岩倉君が本当に私の事を好きになって彼女にしてくれるなら、私は別に平気だし。今までと変わらず、私は待つよ。」


そう言ったんだ…。

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