片想連鎖 ~伝えたい心~
普段、私の隣で穏やかに微笑んでいて、怒ることなんか全然って位の美樹だったから、それだけ美樹に心配させて傷つけたのだと…
それにつられて、
私の頬にも、涙が伝った…
「…美樹、ごめん…」
「何謝ってるのよ?!明奈の友達の事で口出ししたくないけど、でも!なんで、あんな女っっ…!!」
美樹が【あの子】を毛嫌いする理由も、分かっていた。
男関係にユルくて、どの人が彼氏?という位のハーレム状態だったから。
ケバい女の先輩とかともつるんでいたし…。
でも、私はそういう交遊関係には関わる事が無かったから”私には関係ない”って油断していたんだ。
――― それが、この結果。
「悔しいぃっ…!…ヒック…明奈を汚された…。あんな女なんかにっっ!…ヒック…明奈も明奈だよ!!頼るとこ違うでしょ?!わ…私はっっ、明奈の何なのよ?!」
「……ごめん。何でもいいから、誰でもいいから、目を背けたくて…。私、ホントどうかしてた…。」
「謝らないでよっ!…私の方が…ヒック…『ごめん』なんだよ…」
「…え?」
「明奈がっ…ヒック。必要としている時だとか…私が気付くべきで、ごめんねっっ…」
美樹はいつも、私を一番に考えてくれていた…
それこそ、彼氏との約束もドタキャンしたりしながら…
美樹は、何も悪くないのに…
私が責められるべきなのに…
「彼氏との事で、私、浮かれてて…。それなのに、人一倍、人の事を考える明奈が、話せるわけないのにっ。」