片想連鎖 ~伝えたい心~


「山口さん、相変わらずのウザさだよねー…。てかさぁ?男の方は、明奈のカレシとかぁ?」


「俺は…友達だし。」


【あの子】と私や美樹の関係を知らないカイは、どう対応していいのか困惑していたはずなんだ…。

だから、当たり障りのない言葉を返した。


…それなのに


「あー。やっぱそうだよねー?明奈のカレシは年上じゃなきゃダメなんだって!!」


「年とか関係ねぇだろ…。」


「関係あるに決まってんじゃん?!だって、明奈は、エッチが上手い相手じゃなきゃ物足りないんだもんねー?」


「はっ?」


【あの子】と話していたカイが、私の方に体を向き直したのが分かった。

けど、私の体はガタガタと震えていて…
とても顔を上げられなかったんだ…

黙って私を見ていただろうカイが【あの子】に向かって、声を低くしながらまた話し出した。


「あんた何言ってんの?明奈は男が苦手なのに、んな事出来るわけねぇだろ。」





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