片想連鎖 ~伝えたい心~
「えっ?!!絵里どうしたの?!」
「明奈。ごめんね…?私があの子の事を絵里に話したの。…本当は、明奈から話すのが筋だとは思ったんだけど…。」
「あたし、知らなかったとは言え”恋をしろ”だの”紹介してあげる”だの…明奈の傷を蒸し返す様な事してた…。」
『だから、ごめん!』
と、絵里はまた私に謝った。
絵里が謝る事じゃないのに…
話さなかった私の方が、
謝るべきなのに…
そう思って、私は絵里と同じ様にして、謝ったんだ…。
「私の方こそ、話さずにいて…ごめんね?だから、絵里は気にしないで?」
私がそう言うと、絵里はゆっくりと頭を上げて私を見つめてきた。
絵里の目には、うっすらと涙が浮かんでいた…。
「もう…、あたしに隠してる事、ない?明奈の事を、あたしだけが親友だと思ってるとかじゃ、ない?」
絵里のその言葉に、私は胸を締め付けられた。
絵里を不安にさせてしまった事に…
私の目からも、涙が流れていく…
「絵里は…私の親友だよ…。」