片想連鎖 ~伝えたい心~
『美樹も、心配ばかりかけさせちゃって…ごめんね?絵里に、話してくれてありがとう。』
と、私が言うと、美樹は首をブンブンと横に振りながら涙をポロポロと流した…。
こんな私をこんなにも想ってくれる二人に、胸を打たれた…。
涙は止めどなく流れ、私は、自分が今不安に思っている事を二人に打ち明けたんだ。
「私…ね?…一昨日から…怖い夢を見るの。」
「…怖い夢?」
「うん…。あの夜の…夢。逃げても逃げても…捕まえられて…沢山の手が…私を暗闇に……引き摺り込もうと…するの。」
「…明奈。」
「だから、そんな顔をしてるの?」
私の目の下には色濃い”くま”が、くっきりと浮かんでいた…。